「あいさつ運動」とは、地域のコミュニケーションの活性化を図り,豊かな人間関係と住みよい生活環境を築くため,子ども同士はもとより,地域の大人が率先して出会った人に声をかける運動である。
防犯という観点からみても「あいさつ運動」は重要である。あいさつを交わすことで相手の顔を確認できるため、不審者の立場からすると目撃されたということになる。
犯罪企図者は,あいさつや声かけをされると犯罪をためらう場合が多いので,あいさつ運動は犯罪抑止力を高める効果がある。また犯罪が起こりやすい所は,暗く近所付き合いが弱い地域である。あいさつすることで近所に顔見知りが増えれば,横のつながりができ,地域の 雰囲気も明るくなる。
地域の実情に応じ,広報誌や回覧板などを通して繰り返し啓発活動を行ったり,あいさつ週間・月間などを設けたりして,地域住民の意識を高めることが大切である。
私が通っていた小学校ももれなく「あいさつ運動」が学校の教育スローガンとして掲げられており「オアシス運動」という名称で全校生徒に深く浸透していました。
オアシスとはそんなに説明するほどのものでもありませんが、
オ:おはよう ア:ありがとう シ:親切 ス:すみません
という、人として生活していくうえで当たり前とするあいさつの言葉であり、
大切な行動を「オアシス」という言葉に掛けたあいさつ運動でした。
子供の頃からしっかりとあいさつができる習慣が身に付いてこそ、勉強であったりスポーツであったりができるのであって、あいさつもろくにできない子供時代を経た大人は、いくら仕事が出来ようと、スポーツが出来ようと、人間としての何らかが欠落した「非社会的人間」として社会生活を営むことが非常に困難な人間として扱われてしまう。
メジャーリーグで大活躍のエンゼルスの大谷選手を見ても、野球選手としての力はもう誰が見てもその凄さはわかりますが、彼が野球選手としても一人間としても日米問わず世界中から称賛される理由として、あいさつも含めた一挙手一投足のふるまいの素晴らしさが挙げられます。
その根底となるものはもちろん学校や家庭でのあいさつ教育もあったかと思いますが、アメリカのメジャーリーグの選手と日本人メジャーリーグの選手との間にあるあいさつ、ふるまいに関しての大きな違いは「部活動」であり「高校野球」の存在のような気がします。
外国人メジャーリーガーは球場入りする時も、打席に入る時も、試合が終わっても特に「あいさつ」らしいことをしているのを見たことがない。アメリカ文化にはそういうものに対して「あいさつ」するという風習がないから当たり前のことだ。
しかし大谷選手を含む日本人メジャーリーグの選手の多くは、球場入りする時も、バッターボックスに入る時も、マウンドに上がる時も必ず帽子を取って一礼する。
それは子供のころからスポーツ少年団で野球をし、中高で部活動にて野球をしてきた彼らにとって、野球は技術より何よりまずは「あいさつ」するということが基本であることを教育されてきた当たり前の行動であり、心身ともに染みついたクセにも似た行動であるように思える。
いわゆる野球というスポーツに対するリスペクト精神である。
またメジャーリーグではデッドボールをした際に、決して脱帽して謝ったりしない。
それはわざと当てたことを認めることになるということらしい。
でも大谷選手はそんなことは関係なく「sorry」の意味を込めて脱帽する。
ぶつけられた選手もまた大谷選手の脱帽に対し「大丈夫だ、気にすんな」
と故意に当てたのではないということ理解してくれる。
それこそが「野球」と「ベースボール」の大きな違いであるが、やはり「野球」は「ベースボール」と違って「あいさつ」があってこそのスポーツであるということに気づかされる。
もちろん野球に限らずサッカーもバスケもすべての日本のスポーツ、武道、更には文化部であってもまず教育される一番の基本は「あいさつ」である。
どのスポーツの国際試合を見てもグラウンドやコートに一礼しているのも、勝っても負けてもしっかりと相手チームにあいさつしているのもまた日本代表だけである。
武道の基本に至っては「礼に始まり、礼に終わる」である。技より何より「礼」なのだ。
こうして幼いころから家や学校でのあいさつ運動を通してのあいさつの習慣、また部活動を通しての技術論よりもあいさつあってのスポーツ、という考え方があってこそ世界で活躍できる一流の選手となれるのだろうと思う。 つづく
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