【岩沼の塾ブログ】シン・学問ノススメ

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大人はみな口々に言う。
「勉強しなさい」
何故か言う。

言われた子供はこれまた口々に言う。
「わかってるって、やってるよっ!」
何故か言う。

このやりとりは古今東西変わらない遺伝情報として自然と組み込まれ、人類の歴史が続く限り脈々と受け継がれているものなのかもしれない。

かれこれ、言われる側から言う側の年齢となり、大人はなぜ「言う」のかのメカニズムが何となくわかってきた気がする。

それは、一種の「後悔の念」から沸き起こる自己批判であり、自己弁護からくるものなのかなぁと。

自分も子供の頃は例外なく「宿題したのか?」「テスト勉強してんのか?」と。
当然反抗期真っ最中の自分は「わかってるって、やってるよっ!」

いや、ちゃんと勉強している風であれば親もこんなことは言ってくるはずもなく。
ちゃんとやってない風だからこそ口やかましく言ってくるのだ。
そう、ちゃんと勉強していれば自分もそんなことを言うはずもなく。
ちゃんとやっていないからこそ憎まれ口を叩き、バタンと部屋へとこもるのだ。

親を含めた先人はわかっているのだ。
「あの時もっとちゃんと勉強しておけばよかった」と。

自分は子供の頃勉強したよ、だからこそ今の自分があるんだ。という先人がいるのも確か。
もちろん誰に何を言われるわけでもなく、自らしっかりと机に向かって勉強している子供はたくさんいる。そうあるのが望ましい風潮である。

しかし、私を含むたいていの大人は「あの時もっとちゃんと勉強しておけばよかったなぁ」
「もしかしたらもっと違った人生だったかもなぁ」グループに所属しているため、深層心理のどこかに「後悔の念」があり、だから自分と同じ過ちを犯して欲しくないが故に我が子に「勉強しろ」と言ってしまうのかもしれないと。

後悔しているからこそ言える、いわゆる「ベンキョウ」という行為(数学とか英語とか教科書としての)は今この時、小中高生の今この時しか出来ない最も重要な行為なのだと。

「ベンキョウ」するにふさわしい脳年齢に、しっかりと然るべき知識を入れて将来の自分の礎を築くべきなのだ。

しかし、当の年齢層の人種は「ベンキョウ」よりも別なことを選んでしまいがちで、その重要さに全く気付かない。まぁそれは仕方のないことである。

そして一番「ベンキョウ」しなければならないこの時期に「ベンキョウ」をおろそかにした結果、大人になって「あの時もっとベンキョウしておけば…」の大後悔時代へと突入するのだ。

だからこそ、そうなることを先に知っている先人はこぞって「ベンキョウしろ」と言うのだ。

若人は言う。
「動点Pの動きなんてどうでもいいよ」とか「sin cosなんていつ使うんだよ」とか。
自分ももれなく言った。おそらくクラスの誰よりも率先して言った。

その通り、大人になってから動点Pにもsinにも出会うことなど一度もなかったし、そんなものがあったことさえ忘れている。

しかしあれほどの重要単元であるはずの動点Pの解き方、なぜ将来的に脳裏の片隅にさえ残らないほど必要がないにもかかわらず、必死になって勉強しなければならないのか。

何となく辿り着いた答えは、
それは、柔らか脳である子供時代にいろんな「知識」を吸収し、大人になってから生きる「知恵」に変える準備をすることなのだと思う。
だから「ベンキョウ」しなければならないのだと思う。
それが子供にとっての大切な「仕事」なのだと思う。
何でも吸収でき、やればやっただけ成長する、「ベンキョウ」する時間は今しかないのである。

考えてみてほしい。今から10~20年後の自分を。
それぞれ責任のある大人となり、社会の一員として仕事や家事や子育てや、とそれぞれの大人として日々一生懸命に生きているに違いない。
しかし果たしてその時に「方程式」だったり「現在完了形」だったり「漢字の書き取り」だったりを日常でやっているだろうか。

おそらく答えはNOでしょう。

そう、つまり大人は社会の一員として社会活動こそが生活のほとんどを占める生き方になっているのだ。家族や社会のために、動点Pよりも何よりも大事な何かを背負って。

子供の頃「ベンキョウ」が嫌いでとか言う芸能人が、大人になってから「ベンキョウ」して大学を受け直したりする人がいたりする。過去の自分を後悔し、「ベンキョウ」し直す姿勢は非常によいことです。
しかし子供時代の柔らか脳とは違ってなかなか覚えられなかったりしているのを見ると、やっぱり「ベンキョウ」って子供のうちにやってた方がいいんだな、とつくづく思う。

だから
「ベンキョウ」はできるうちにしておいたほうがいい。
「あの時やっとけば」の大人になってから気付いても遅いのだ。
しかし「勉強」は一生続く。


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盛岡一高、東北大。中学受験の塾「標準仙台校」に入社。2008年から独立し仙台藤原塾を設立。東大合格生から不登校児まで数千人以上の様々な生徒を指導。近隣学校での講演会あり。ボードゲーム「悲しき熱帯魚」「漁村においでよ!」「俺の街」「ぶたぶたこぶた」作者。ボードゲームはドイツのエッセンシュピール’16にも出展。独自の楽しくアタマが良くなる知育パズル本も好評発売中。